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三月大歌舞伎



今年初めての歌舞伎座。あいにくの春の嵐が吹き荒れていますが、ここに集う人々にはどこ吹く風。皆様ワクワクしているのが伝わってきます。

三月大歌舞伎。夜の部は仁左衛門と玉三郎の共演が楽しみです。

最初の演目は[於染久松色読取 おそめひさまつうきなのよみとり] 実際には大阪で起こった若い男女の心中事件を鶴屋南北が江戸に置き換えて描いたお染の七役。
浅草瓦町の質屋油屋は後家貞昌、義理の息子多三郎、娘のお染の三人家族。多三郎は芸者小糸、お染は店の丁稚久松と恋仲。久松は元々は武家の出。久松の姉竹川は午王義光の短刀紛失したために切腹した父の汚名を濯ぐべく、久松と共に短刀を探している。竹川の昔の召使いお六は鬼門の喜兵衛という悪党と夫婦になり向島の土手で煙草屋を営んでいる。このお染の七役は一人の役者が、貞昌、お染、小糸、竹川、久松と久松の許嫁お光、そして悪婆と言われるお六の七役を演じるそうです。
今夜の芝居はお六と喜兵衛が主人公。仁左衛門と玉三郎が41年振りにこの作品で共演だそうです。
お六の元に竹川から短刀が油屋にあるので、それを取り戻すために百両の金を工面して欲しいと依頼される。その日暮らしの貧乏夫婦。どうしたものかと算段していると、河豚に当たった若い男の死体が運ばれてくる。その後煙草を買いに来た客が、油屋の番頭と喧嘩になり頭を殴られて法被を破かれたという。破れた法被の代わりにと高価な羽織を貰ったという。お六に自分の身体に合わせて縫い直しを頼んで法被と羽織を置いていく。
残された法被、羽織、そして桶の中の若い男の死体。悪党、喜兵衛の頭がフル回転。死体の額に傷を付け、破れた法被を着せて籠に乗せていざ油屋へ。
ここでお六の出番。油屋の番頭達を前に羽織を見せて喧嘩が有った事を認めさせる。そしておもむろに死体を運び入れて弟が昨夜死んだと言う。そこへ喜兵衛が登場。凄みをきかせて強請りにかかる。この夫婦悪役だけど、どこか愛嬌がある。そもそもこの強請は自分の欲ではなく昔の主人の為。こういうところにも憎めない風情が出るのでしょう。うまくいきそうになったところで、丁稚達が死体にお灸を据えると死んだと思われていた死体が生き返る。ばれてしまえば長居は無用。最初渡された15両を懐に籠を担いで花道を帰る夫婦。拍手大喝采。

死体の桶の上で啖呵を切る喜兵衛。


二つ目の演目は華やかな舞踊劇、神田祭。先程の強請り夫婦とは打って変わった粋な鳶と芸者が祭の様子や、江戸の情緒をたっぷりと魅せてくれました。

美しいお2人。

泉鏡花の名作を玉三郎が演出した[滝の白糸] 水芸の太夫白糸を鴈治郎の息子、壱太郎。恋人の村越欣弥を松也が演じます。玉三郎は五度にわたり主演したそうで、最後の上演は昭和56年だそうです。
越中高岡から石動に向けて白糸と包丁投げの南京寅吉が馬車と人力車で競争しています。そもそもこの二人は何かにつけて張り合っています。しかし白糸の人気が強くて寅吉はいつも悔しい思いをしています。そこで次の公演場所までどちらが早く着くかという子供じみた競争が始まったわけです。ところが白糸の馬車が途中で故障。すると馭者の欣弥が白糸を横抱きにして裸馬に乗って突っ走って競争に勝ちます。この一件で欣弥のことが忘れられなくなった白糸、
しばらくして金沢での公演が終わった晩。月に導かれて卯辰橋で偶然再会した二人。欣弥は士族であるが父が亡くなって学業を中断して馭者をしていました。法律を学びたいと言う欣弥に白糸は学費の援助を申し出ます。
それから三年。白糸の人気も翳りをみせ、仕送りの金を工面するのが難しくなってきました。
ようやく工面できることになり、深夜借りた金を大事に懐に入れて夜道を歩いていると、金を借りることを知っていた南京寅吉達が襲って金を奪って逃げます。その時トドメを刺すため包丁を投げます。白糸は寅吉の片袖とその包丁を手に錯乱して一軒の家の軒下にたどり着きます。物音に住民が雨戸を開けると包丁を手にした怪しい女。騒ぐ住民に思わず包丁を振り下ろして殺してしまいます。家の中にあった金を奪い包丁と片袖を残して逃げる白糸。何という展開!
殺人の罪で捕まった寅吉達。白糸から金は奪ったが、殺人はしていないという寅吉。検察から裁判所に証人として出廷させられた白糸が証人席で見たのは?
白糸が仕送りした金のお陰で無事学業を収め検事になった欣弥の最初の赴任先がこの金沢裁判所。
金は奪われていないと言い張る白糸に、裁判官はもう退席していいと言います。その時欣弥が私から一言と立ち上がって白糸に問いただします。そなたの心に一点の曇りもないか…と。 欣弥の言葉に真実を語る白糸。そして舌を噛んで倒れます。欣弥が退席した後銃声が。検事殿が自殺したと騒ぐ声だけが聞こえてきます。
泉鏡花の原作では白糸は死刑になり、見届けた後欣弥が自殺するそうです。
運命の歯車が狂って非業の最後を迎える二人。松也の澄んだ声を霞ヶ関辺りの方々に聞かせたい。

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