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三月大歌舞伎



ポカポカ陽気に誘われて桜も開花。チケットが手に入ったという嬉しい知らせも同時にきて思わずにっこり。先日は仁左衛門と玉三郎の競演にウットリしましたが、昼の部は愛之助、松緑、芝翫、扇雀、雀右衛門、孝太郎などなどが競演します。

最初の演目は[国性爺合戦] こくせんやがっせん 名前は知ってるけれど観るのは初めてなので楽しみにしていました。和藤内(愛之助)は明国の老一官と日本人の妻渚との間に生まれました。父の祖国、明が韃靼(だったん)に攻められているため父と共に再興を図るべく明に渡ります。頼りにしたのは老一官が最初の妻との間に設けた娘錦祥女(扇雀)の夫、獅子ヶ城の城主の甘輝(芝翫)。
城を訪ね夫の留守を守っている錦祥女に老一官は親子の対面を求めます。幼い頃に生き別れた娘に残した父の自画像。鏡越しに楼門から老一官の顔を見て父だと認識して喜び、夫が帰還したら援助を乞う。もし援助してくれるなら川に白粉、ダメなら紅粉を流して知らせると言う。やがて帰還した甘輝は妻の縁故で韃靼を裏切ることをよしとせず、妻を殺そうとします。それを阻止したのは人質として残っていた渚。二人の女の間に挟まれ手の出ない甘輝。何か決心した錦祥女。川に流したのは?
和藤内の見守る中、川面に紅が流れてくる。怒った和藤内が城目指して両手の飛六法で花道から引っ込みます。この和藤内は荒事の代表で六法で引っ込みを見せるのは弁慶、梅王丸、そしてこの和藤内だそうです。
城に戻った和藤内は甘輝に迫ります。そこへ胸から血を流した輝祥女が。妻の縁故にひかれて裏切ることをよしとしない夫の胸中を察して自死を選んだ錦祥女。その姿を見た渚もまた後を追って自死してしまいます。二人の女の犠牲に甘輝の心もとけ、和藤内を延平王国性爺と名乗らせ、二人揃って韃靼征伐の戦に出発します。


今年は先代雀右衛門さんの七回忌だそうです。というわけでこの演目[男女道成寺] では長男の大友友右衛門が明石坊を演じ七回忌の御礼口上をのべました。現雀右衛門の花子、松緑の桜子という組み合わせ。松緑が左近ではあるけれど、冒頭の桜子の姿で踊る場面は初めて見る女方の姿で新鮮。ちょっと厳ついけれど。道成寺は華やかな見せ場たっぷりの演目で何度観ても面白い。ただ以前菊之助、海老蔵のコンビで堪能していたので、ちょっと物足りない感は否めない。

初代三遊亭円朝の人情話芝浜を基にした世話狂言。仲の良い夫婦の情愛たっぷりの人情話。酒好きで怠け者の魚屋の政五郎(芝翫)はある早朝、芝の浜辺で大金の入った皮財布を拾いました。舞い上がった政五郎は長屋の友人達を誘って朝からどんちゃん騒ぎ。宴会の始まる前に女房のおたつ(孝太郎)に拾った財布を隠した包みを預けています。どんちゃん騒ぎが過ぎて、仲間たちと喧嘩になりあげくの果て大いびき。女房の苦労もどこ吹く風。ようやく目覚めた政五郎。女房に例の包みを持ってこいと言います。おたつは何のことと?何にも預かっていないよ。
ではあの皮財布を拾ったのは夢だったのか?
深く反省した政五郎。
それから三年経った大晦日、すっかり真面目になり、酒を経った政五郎は立派な家を構えています。そこへ女房のおたつが改まって謝りたいと言います。そして見せたのは皮財布。三年経って持ち主が現れないので渡し下げられたと言います。政五郎に真面目に働いてもらいたくて嘘をついて申し訳ないと謝るおたつ。女房の愛情を感じて許す政五郎。そこへ歳末助け合いの寄付を集めに来た友人。二人は渡し下げられた財布の中身をそっくり寄付することに。めでたしめでたしの楽しくほろっとさせてくれる演目でした。

先代雀右衛門さん。晩年までとても美しく、達者な演技だったそうです。

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