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千秋楽公演



夜中に掛かってきた電話に寝ぼけ眼で出ると、友人が千秋楽のチケットが取れたけど行ける? と。千秋楽って今日ではないか。寝ぼけた頭でスケジュールを考えて、なんとかなりそうだと判断して電話を切ってまた爆睡。翌日生徒さんに少し早めに来てもらい、お陰様で開演に間にあったツイテイル私。


第一部は『荒川の佐吉』ヤクザに憧れる大工の佐吉(猿之助)は鍾馗の仁兵衛親分の下っ端三下。正義感は強いけれど腕は立たない。親分が浪人、成川郷右衛門(海老蔵)に斬られて怪我をした上に縄張りをうばわれてしまう。他の子分が皆いなくなった後も佐吉だけは親分に仕えている。ある日親分は大店丸総に嫁いだ娘の生んだ赤ん坊を連れてくる。この子卯乃吉は生まれつき目が見えないために両親に捨てられたのだ。親分はこの子を佐吉に預けて、一攫千金を狙い、いかさま賭博に出かけて殺されてしまう。
佐吉は友達の大工辰五郎(己之助)と一緒に卯乃吉を育てている。そんなある日、丸総に頼まれ卯乃吉を取り返しに来たヤクザを殺してしまう。初めて人を殺めた佐吉は、今なら親分の仇が討てそうだと言って飛び出していく。会合の帰りの成川達を待ち伏せし戦っているところに、偶然通りかかった相模屋政五郎が仇討ちを見届けると宣言。ついに佐吉は成川を殺し親分の仇を討つ。
念願の仇討ちを果たし卯乃吉、辰五郎と平和に暮らしている佐吉を訪れたのは、仇討ちの証人になってくれた相模屋と卯乃吉の母親。相模屋は佐吉に鍾馗の親分の跡目をついでくれ。そしてその代わりと言ってはなんだが卯乃吉を両親に返してあげてと頼みに来たのだ。丸総の主人、卯乃吉の父親が病気になったのでどうしても卯乃吉を引き取りたい状況になったのです。男手で血の繋がりのない盲目の子を育ててきた苦労、今では実の親子以上の深い絆で結ばれた佐吉と卯乃吉。しかし佐吉は卯乃吉の将来を考えて丸総に返すことに。
そして、自分は跡目は継がず、身を引いて房総へ旅立つと言う。明朝旅立つ佐吉を向島の桜とともに見送る相模屋。そして親分の末娘で昔佐吉を袖にしたお八重。そこへ辰五郎におぶわれて卯乃吉も見送りに。花吹雪の中の別れのシーンは子供の頃に見た任侠映画を思いだし、思わずもらい泣きしそう。
役者が皆役にはまっていて面白い芝居。猿之助は可愛げたっぷり。ニヒルな浪人の海老蔵はなんていい男。己之助もとても上手くなってふとした表情が三津五郎さんを彷彿。


先日一幕見で天井桟敷から見た『鎌髭』を今日は下の席で座ってじっくり見ます。見逃していた場面もあって二度見を堪能。しっかりした脚本が残っている訳ではないので、どう再開するかは脚本、演出、役者に掛かっています。どうしてこうなるの?という疑問は挟まずに、たっぷりと様式美を楽しむ芝居。
海老蔵の景清がお縄になって、右近演じる猪熊入道と花道を去る場面では、無事千秋楽を迎えた感謝と感激を表して、観客も大喜び。海老蔵の興奮が伝わってきました。先代團十郎がいつか舞台で演じたいと言っていた鎌髭、海老蔵にとって思い入れのある芝居なのでしょう。
10分の休憩の後で今月最後の芝居はやはり歌舞伎十八番のうちの景清。先の芝居でお縄になった景清は取り調べに一言も口をきかないので岩永左衛門は愛人の阿古屋と娘の人丸を呼び景清に話させようとします。
そこへお供を大勢引き連れて阿古屋と人丸がやってきます。なんと牢屋の前で廓遊びの再現をします。客の振りをする岩永が本音で阿古屋を口説くと、景清と岩永を比べたら 捻子の緩んだ三味線と、いい音色の三味線。そのくらいの差があると岩永を罵倒。殺せるものならやってみなと廓の意地を示す阿古屋。
怒った岩永が刀を振ろうとしたその矢先、秩父庄司重忠(猿之助) が登場。人払いをさせて景清と対面。景清は天下泰平の世界を作るのが 望みと訴えます。その言葉に重忠は源頼朝も同じ思いだと伝えます。それを聞いた景清は復讐の念を捨てます。ここから華やかな景清の牢破り。びっくり仰天の大伊勢海老の作り物が出てきて、その前で派手な立ち回り。ここぞとばかりに暴れ回る、まさに歌舞伎な世界。お約束のラストの見得でクライマックス。ちょっとやりすぎ、ふざけすぎなところも目に付きました。
ショーと化してしまったと嘆く御人もいらっしゃると思いますが、海老蔵が頑張っている姿に免じて大目に見てください。この景清も先代が学生の頃に荒磯会で演じた事があり、いつか再演したいと望んでいたそうです。

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