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狐忠信



義経千本桜は『菅原伝授手習鑑』『仮名手本忠臣蔵』と並ぶ歌舞伎三大義太夫狂言だそうです。昨年春に菅原伝授手習鑑が通し狂言公演が行われ、私も通しで見る機会があったので、一日中歌舞伎座の中で過ごすという贅沢な経験をしました。今回は朝、昼、夜の三部構成。遠くから見に来る方達の中には1日でという方もいるのでしょうね。私は昼の部を友人と見ました。どうしても夜の部が見たくなって銀座のチケット屋を覗いてみたらまさにいいタイミングのチケットがありました。夜の部は新歌舞伎座になって初めての猿之助が勤める宙乗り狐六法が演じられます。これを楽しむのに一番いい席は何と言っても3階席の一番前。私が見つけたチケットがまさに一番前のど真ん中。1500円のプレミア付きは仕方ない。これを手に入れて楽しみに待っていました。

狐忠信の第一幕は『道行初音旅』桜の花が満開の吉野山。都を追われた義経の後を追って旅をしている染五郎演じる静御前が艶やかに登場。染五郎は立役なのでこういう女性はニンでないと言われているけれど、とても美しいです。見ていないけれど、朝の部の壮絶な死に様を見せる平家の武将。昼の部ではかくまわれている 平家の貴公子。1日で全くキャラクターの異なる役を演じているわけで役者って凄いですね。
そこへやってきたのがお供の忠信(猿之助) 花道のスッポンから不意に現れました。実はこの忠信は狐が忠信の姿に化けています。静御前が義経から預かっている天皇から拝領した初音の鼓。これは両親の皮を剥いで張った鼓なので、この狐忠信はなんとしてでもこの鼓を手に入れて両親の供養をしたいと思っています。この鼓を手に二人で舞いながら、壇ノ浦の合戦の様子を物語っているとそこへ鎌倉方の追っ手が。猿弥演じるこの追っ手、逸見藤太が3枚目のキャラクターで楽しませてくれます。
追っ手を難なく追いはらいますが、どさくさで静御前とはぐれてしまった狐忠信。静御前と鼓を追いかけて去っていくところでこの幕終わり。
忠信が鼓を手にして愛しそうに頬ずりする様子がなんとも言えない。折々に狐らしさを出してしまい、はっとする様子も可愛い。猿之助が好きという友人に見せてあげたい。


二幕目は『川連法眼館』吉野の川連法眼の館に匿われている義経の元に本物の佐藤忠信が参上します。義経が静御前の行方を訪ねますが、もちろん知りません。そこへ静御前が到着。はぐれたはずの忠信を見て驚きますが、そこへもう一人の忠信がやってきます。不審に思った義経が詮議をするとこの忠信は初音の鼓の皮になった狐の子どもであることがわかり、親を思う子ども の情愛に打たれた義経は源九郎という我が名前とともに鼓を与えます。喜んだ源九郎狐は鼓を手にして古巣へと飛び立っていきます。お話としては単純だけれど、見せ場だらけで観客の喜ぶこと。
狐忠信が不意に階段から出没するかと思えば、一瞬にして狐の姿に早変わりして欄間から落ちて来たり、廊下の欄干を渡ったりとまさに神出鬼没。
最大の見せ場はステージから天井桟敷に張ったワイヤーに乗っての宙乗り。桜吹雪の中で鼓を手にして嬉しそうに狐六法で空の彼方へ消えていく姿に喜んだ観客の拍手で会場がうねりました。

よく見るとワイヤーが見えます。


今日隣に座った方は奈良から毎月見に来るそうです。朝から通しで見ているので少々お疲れ気味。狐の顔の金太郎飴を記念に下さいました。なんと京都伏見稲荷の飴。ハワイでメイドインジャパンの土産を買うようなものだと大笑い。肩に止まった桜の花びらと一緒にお土産に持って帰りました。

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