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2016年4月

新作歌舞伎


友人に誘われて四月歌舞伎の夜公演を見に来ました。友人は宮崎出身でお姉さんの一人が熊本在。この地震で家は住める状態ではなく、車の中で生活しているそうです。心配で仕事も手につかないので、思い切って歌舞伎で元気をつけることにしたと言います。地震大国に住んでいる私達。いつどこで遭遇しても不思議ではないと肝に命じていないと。
ちょうど昼公演が終わった時間で、満足げな顔をした観客でごった返ししている歌舞伎座前。向かいのビルに映る歌舞伎座。


一部は仁左衛門主演の『彦山権現誓助剱 ひこやまごんげんちかいのすけだち』 杉坂墓所、毛谷村の二幕。

百姓ながら剣の達人六助はつい先日母親を亡くし、杉坂墓所で墓参りをしている。そこへ老婆を伴った浪人が通りかかります。母を亡くしたばかりの六助が話しかけるとその浪人は余命いくばくもない母親のためになんとか仕官したいと旅をしているという。浪人に名前を尋ねられ六助が名乗ると、その名を聞いてビックリした浪人が土下座をする。実は六助を召し抱えたい藩主が何度も仕官を要請するが六助にはその気がない。そこで六助と御前試合をして打ち破った者を師範として召抱えるというおふれが出ていたのである。なんとしてでも仕官して親孝行をしたい。恥を承知でその試合で負けてほしいと頼まれます。
親孝行したい時には親はなし。六助は負けてあげるとその浪人、微塵弾正に約束します。喜んで去っていく微塵弾正。
母の墓前に報告し、水を取りに谷川へ降りていく六助。そこへ幼い男の子を連れて悪人に追われている男が逃げてきます。六助が戻った時にはすでに虫の息。子供を頼むと合掌して死んでしまいます。
幼い男の子を預かった六助。きっと身内を探し出して無事渡しますと死んだ男に約束します。

場面替わって六助の家の前。御前試合が始まり二人の勝負。つい本気になって勝ちそうになり慌てる六助の慌てぶり。仁左衛門のおっとりした品の良さが出ていい六助。
うまく負けてあげた六助。審判役の侍達に大口叩いたわりにお前も大したことないと揶揄され、挙句の果て負けてあげた微塵弾正に扇子で額を打たれる。憎々しげなこの男の正体をここで見せている。歌六は悪役が上手い。
六助は子供の身内が見つけられるように物干しに子供の着物をかけている。それを見て旅の訳あり老女が宿を乞うてやってくる。六助に母になってあげようと言う。何をおっしゃる、どうぞお休みくださいと別室に。ここら辺から舞台にコミカルなリズムが。
次に訪ねてきたのは怪しい虚無僧。偽物と見破った六助を襲うがそこへ子供が出て来ておばさんと呼ぶ。なんと彼らは六助の剣の師匠、吉岡一味斎の娘と孫。怪しい老女は妻女。おまけにこの娘は怪力の持ち主。父にゆくゆくは六助と夫婦になるよう言われていたと六助に迫るところがかわいい。孝太郎演じるこのお園がぴったりはまり役。初めは六助を仇だと思い込み襲うが、実は許嫁だと知った瞬間に驚いて石臼を軽々と動かし、それを恥じる様子に初々しい乙女の色気と怪力女という不思議な魅力を見せてくれる。元気な女どもに押されるようにあっという間に祝言のシーンに。これには観客も大笑い。そして六助は吉岡一味斎が京極内匠という悪人に討たれたことを知ります。しかもその京極が自分が負けてあげた微塵弾正だということが判明。裃を身につけ敵討ちに出るシーンで幕。見所沢山の魅力的な芝居。



さて次の演目は高野山開創1200年記念の新作歌舞伎、『幻想神空海 沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』染五郎のたっての希望で夢枕獏氏が書き下ろした作品だそうです。な、なんと2時間20分休憩なし。華やかなオープニングは宝塚歌劇をみているよう。染五郎の空海、松也の橘逸勢が酒場で丹翁という老人と思いでを語るシーンから始まります。2年前不思議な術を使う丹翁と出会った二人。その頃空海は密教の教えを学びたく今をときめく青龍寺から声をかけられるチャンスを探していました。ある日訪れた妓楼で化け物に取り憑かれた男と鉢合わせ。その男の憑き物を取り除いてあげます。ところがその男の家では化け猫が妻に取り付いているという。後日招かれてその家へ。化け猫に取り憑かれた春琴(児太郎)が妖艶な色気があっていい。黒い服をスラリと着こなし頭の上に黒猫を載せている姿にはビックリ。衣装方も苦労をしたのですね。
取り憑いている化け猫の力は大きくその根は深い。一体どんな怨念が?なんと50年前に傾城の罪で絞首刑に遭った楊貴妃の怨念。美しく生まれたがために波乱の人生を送り、なぜ私が死ななければいけないのと、悲痛な声を残して亡くなった貴妃。そこへ現れたのが楊貴妃の幻? 先日襲名した雀右衛門が楊貴妃。昔、玉三郎の楊貴妃を見たことがあるのでどうしても比べてしまいます。ちょっと地味目の楊貴妃でした。
話がよくわからなかったけれど、どうやら貴妃には恋人がいてそれが冒頭に出て来た丹翁。貴妃は白龍という柔術使いの幻術でこの世を彷徨っている。この白龍は貴妃に横恋慕していて何度も貴妃を抱くがその度に貴妃は恋人の名前を叫ぶという艶めかしく切ないセリフ。二人の男は年老いているが、気のふれた貴妃は年をとることも忘れて昔のままの艶やかさという設定。またそこに大ボス、貴妃の父親黄鶴登場。すったもんだの挙句白龍が黄鶴に殺され、その黄鶴を貴妃が殺す。そこで実は気のふれたふりをしていたことがわかる。もう何が何だかわからない⁉️ 貴妃が供えてあったライチを食べるシーンはなかなか哀れを誘う。雀右衛門は華やかさよりも、何か哀れを誘う雰囲気があってそこが魅力かも。
この作品ももう少し練っていくと 名作になって残るのだろう。今の段階では場面展開が早くて面白く見ているけれど、人物それぞれが描写されていないので物語の流れだけを追ってしまう。名作と呼ばれるようになるその日まで頑張れ‼️
若い役者達が元気に演じていて楽しめる。

栃木市探訪



今日は栃木市で踊りとお話の会があります。朝早く着いたので運河沿いを散策。美しい蔵と水辺、趣のある静かな街並みです。


鯉のぼりが泳ぎ、川下りの舟が行き交っています。


こちらが今日の会場。廃校になった学校を集会所に使用しています。


校舎の裏に素敵な建物を発見。病院だそうです。古いノスタルジックな建物がたくさんあって、現在も現役で活躍しています。


校舎の中は時が止まっています。


今日のお弁当。ボランティアの方々の手作りが並んでいます。どれも美味しい❗️


この集会所は壊して、新しい公民館が立てられる予定です。どんなに踊って畳がささくれても大丈夫と言われました。安心。


今日のメンバー。

皆様とてもノリが良くて楽しいハスタのワークショップができました。写真を撮っている時も蓮の花がポンと開きますよと私が言った言葉を思い出して、あちこちでポン、ポンという声が聞こえて思わず皆で大笑い。

帰りは強風で電車が遅れているらしいのでのんびり。ということで近くの川原に。のどかないい風景を堪能。

お洒落なカフェで一休み。楽しい時間でした。

四月大歌舞伎



雨に煙る歌舞伎座。楽しい時間を前に期待大。


早めに着いたので歌舞伎座の裏側を通ったら楽屋口には仕込みの車が。中は今ごろてんやわんや。

今日の演目は肩の凝らない楽しそうなものばかり。

最初の演目は染五郎と松也の『松寿操り三番叟 まつことぶきあやつりさんばそう』後見役の松也が箱から糸操りの三番叟の人形を取り出し、糸を捌くと人形の手足が動き始め軽やかに踊り始めます。糸が切れたリもつれたり、人形はその度にがくっと止まります。後見が糸をつなぐと再び踊り始め五穀豊穣を祈念して舞納めます。染五郎の軽やかな人形振りに惚れ惚れ。楽しい一幕。20年ほど前にミャンマーの人形振りを踊る方と横浜の舞台でご一緒したことがあります。人形になって踊るという発想は万国共通。


今日のお芝居は『沖津波闇不知火 不知火検校 おきつなみやみのしらぬい しらぬいけんぎょう』 幸四郎が悪役を演じます。いい人を演じると正義感が前に出すぎる感があるけので、幸四郎にはこういう悪役が面白い。
親の因果が子に報い…。魚売り富五郎は身体の弱い臨月の女房に栄養のあるものを食べさせたいと偶然出会ったあんまに金を借りようとしたが、行き掛かり上、殺してしまう。死体を隠し金を奪って逃げ出したところに、子供が生まれたことを知らせに来た長屋連中に会う。驚いちゃいいけないよ。子供は元気だが、目が開かないんだよ…。この一幕だけで生まれた子供の暗い星を想像させられます。
成長した子供は富之助と呼ばれ、盲人の中でも最上位の階級にいる不知火検校の元に弟子入りしている。しかし頭はいいのだが、手癖が悪い。周りを騙すのはお手の物。忠実な弟子を装いながら、数々の悪事を働いています。いい人を装いながら、ちょっととぼけた事を言いながら悪いことをしれっとやってのけるところが怖い。
悪者同士は引き合う。成人して富市と呼ばれ、仲間になった生首の次郎(染五郎)鳥羽屋丹治(彌十郎)玉太郎(松也)兄弟の手を借り数々の悪事を働く。悪知恵のある富市がアイデアを出し、実行するのはこの三人 。
ついには師匠夫婦を手に掛け、大金と二代目不知火検校の名を手に入れます。次々と悪事を働き、力を強くして行く様がすごい。悪役はとことんやってこそ面白くて怖い。以前見た菊之助の天一坊も、ちょっとしたきっかけでどんどん悪にはまっていく様子が強くて魅力的でした。最後は余りの残虐さに耐えられなくなった鳥羽屋兄弟が逃げ出して、お上に悪事が露見してお縄になる不知火検校と生首の次郎。引かれて行く道中でも同じ人生なら俺のように好きに生きていく方がいいと呵呵大笑。魅力的な幸四郎。

本日最後の演目は常磐津、長唄掛け合いの舞踊劇『身替座禅 みがわりざぜん』狂言の代表作でもあります。大名、山陰右京(仁左衛門)は愛人花子(はなご)に会いに行きたいが奥方玉の井(左団次)が怖くて出かけられない。なんとか出かけたいと知恵を絞り邸内の持仏堂で一晩座禅を組むので誰も近づいてはならぬという。そして家来の太郎冠者(又五郎)に衾(ふすま 被り物)を被せて身替をさせます。
一方玉の井は夫の殊勝な心がけに感心してこっそり夫を見舞いに行き太郎冠者が見つかってしまいます。怒り心頭の玉の井は夫を懲らしめるために太郎冠者の代わりに衾をかぶって夫を待ちます。
そうとは知らぬ右京はご機嫌で帰ってきます。前半は常磐津で後半、ほろ酔いの右京がご機嫌で花道に出てくるところから舞台正面の羽目板が飛んで長唄連中のひな壇が現れます。其の趣向にびっくり。この右京の出が色気があってふーっと酒の香りが漂ってくるよう。おぼつかない足元。今別れてきた花子の様子を思い出しての艶っぽい笑い。登場しない花子の存在が生き生きと感じられます。
持仏堂に戻った右京は玉の井を太郎冠者だと思い込み、花子ののろけや山の神玉の井の悪口を散々言います。そして太郎冠者に衾を取れと言いますが玉の井はなかなか衾を取りません。ここに玉の井の可愛い女心も見られました。さんざん悪口を言われた後ではいくら恐妻でも顔を見せにくい。夫への愛情も感じられます。夫婦の機微が根底にあっての恐妻物語。
米吉と児太郎が演じた侍女二人がちょっとコミカルで可愛い。最後は衾をとった玉の井の凄まじい形相を見て逃げる右京。追いかける玉の井。狂言のお約束の退場。楽しい演目。

甥の結婚式



花曇りの土曜日。可愛い甥の結婚式。

フラワーシャワーの中を行く。

運河をバックに記念撮影。

最近はあらかじめ着物写真を撮って会場に飾るのが流行りとか?

それぞれのネームタグには新郎新婦からのの手書きのメッセージが…。

主役登場でようやくパーティ開始。

お色直しはピンクのドレス。

花束贈呈。小さい頃からマイペースで不思議な子ちゃんだった甥がきちんと挨拶する姿を見て感動。子供は育つ。

宴の後。若者達は二次会へ。お疲れの叔父様、叔母様達はまっすぐ帰宅。


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