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二つの太陽、黒い太陽


エルメスギャラリーで開催中のローラン・グラッソ展に行って来ました。おしゃれな店内からエレベーターで8階へ。静かなギャラリーの中はパネルで仕切られ作家の意図する順路で作品を見ることができるようになっています。それは物語のページをめくり新しい世界を訪ねるかのよう。
最初に迎えてくれたのはSoleil Noir 黒い太陽 と Ancient Aliens 古の異星人 の赤いネオンサイン。その間に黒い大理石で出来たこの展覧会のテーマの一つである黒い太陽。大理石の模様は星座や不安を誘う黒い星空を連想させる。
次のパネルに飾られていた古の鏡は水銀で出来た昔の鏡を黒い太陽と同じサイズに切り抜いた作品。ボロボロに崩れて残った水銀で出来た模様が惑星の岩だらけの表面を連想させる。この鏡の横には不穏な天体現象を象徴する二重の太陽の作品が。
次々とパネルで仕切られた空間を訪れると縄文時代の仮面を模した作品や、中世ヨーロッパの馬上の騎士が天に燃えたつUFOのような光に魅入られている絵。そして兵庫県高砂市にある謎の巨石の周りに群がる戦国時代の古の民が不思議なものと出会って立ちすくんでいる作品などに出会い、観覧している我々も一瞬ほかの空間に紛れてしまいそうな気になります。ほかにも漁師が浜辺に打ち上げられた円盤の周りを取り囲んでいる作品もあります。


この金箔を貼った三部作は、日本の屏風絵へのオマージュ。左に偵察の姿勢をとる騎士。中央にシンボルである黒い太陽。右には雲海に覆われた日本の平安時代の町並みとそこで繰り広げられる市井の人びとの日々の営みが描かれています。




別の部屋で映写されている作品はポンペイの遺跡とストロンボリ島の噴火口をドローンで俯瞰撮影したもの。人気のない遺跡をさまよう白い犬を案内に詩的な美しい、そして現実に差し迫るであろう脅威の世界に我々を導いてくれます。思わず魅入って立ち去りがたい時間でした。

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