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2015年6月

パプーシャの黒い瞳

Photo ジプシーの一族は書き文字を持たないそうです。100年ほど前に生まれたこの映画のヒロインは子供のころに文字に興味を覚えユダヤ人の女性に文字を教わります。この映画は初めて読み書きをおぼえ、自分の詩を文字にしたジプシーの女性のお話。

今はジプシーと呼ばずにロマと呼ぶそうです。狭い世界の中では、その中の常識と違うことをやると異端扱いされて住みにくくなります。他の世界へ飛び出して生きていける人はいいけれど、いけない人のほうが断然多い

第二次世界大戦後のポーランド。問題を犯して政府に追われていた詩人がジプシーの一団にかくまわれて一緒に旅をしていきます。その中に読み書きを知っている女性パプーシャがいて、詩人は興味を持ちます。彼女は日常生活のあらゆる場面でごく自然に美しい言葉を発しています。次々とあふれ出る言葉を彼女は詩とは認識していません。詩人は彼女にその美しい風のような言葉を書きとめることを勧めます。彼女の手によって記され紡ぎだされた言葉はまさに詩でした。

特赦が出て自分の町に戻れた詩人は彼女の詩を出版しようと画策。著名な作家の協力を得て詩集が刊行されます。一躍有名になったパプーシャ。最初は仲間達にも称賛されますが、かの詩人がジプシー社会についての本を出版。それが原因でジプシーの秘密しを暴露したと小さな世界の中で波紋を呼び、村八分状態に。

この本に対して500年もの間ベールに包まれていた秘密の世界。何故後20年出版を待てなかったのかと詩人に問うシーンが凄く心に触れました。今のこのネットの社会では私達が思っているより数倍早く変化が訪れると思います。ジプシーの世界だとて、どんどん変化しているのでは。先日新聞で見た記事にも我々は子供たちに将来どんな仕事に就きたいか問えないと書かれていました。その仕事が子供たちが成長した時にあるかどうかわからないと言うのです。

自分の言葉を封じ込め、心を病んだパプーシャ。歴史上はじめてのジプシー女性詩人と讃えられ、彼女の名前を冠したオペラ曲まで上演されたのに、その人生はなんて物悲しいのでしょう。戦前から戦後へかけてのジプシーたちの生活。馬車での移動。ナチスの時代、そしてポーランドの誕生と時代を再現したモノクロの美しい映像が印象的です。

岩波ホールでの上映が終わり新宿角川シネマで午前中だけの上映。平日だったし朝早いし観客はわずか。ちょっと人恋しくなってルミネのBERGでランチ。ここはいつも人が多くて賑やかで楽しくなります。

Photo 賑やかで活気のある店内。五穀野菜カレーと珈琲を楽しみながら、さっきの抒情的な世界を思い起こしていました。

築地探訪

Photo 会津のHさんと久しぶりの築地散策。sun 栗橋の先生のお宅を出るときに連絡をもらいそれからゆっくり家を出て上野で待ち合わせができます。日比谷線で築地に出て、懐かしの本願寺を横目に場外市場へ。すっかり観光地として有名になった場外です。出あうのも外国人のほうが多い。

Hさんは連休にご主人と築地に来ていい店を見つけたそうで、じゃこを買うのが今日の目的。ところが・・・。なんだかいつもより道が空いている・・・。訪ねた目的のお店は閉まっています。なんと、今日は市場が休みで生ものは入荷しないので乾物屋さんだけ営業しているそうです。落胆したけれど、どうしてもじゃこが欲しくなる二人。

Photo_3 あちこち歩き回ってもないものはない。しらすという看板を見つけたので近寄ったらなんとしらすのソフトクリーム。sign03 勇気がなくて食べなかったけれど、後学のために食べるべきだったかしら?我々は干しエビと乾しわかめで我慢。道の反対側は市場。実はこの日私達が来る前に休業中の市場で火事騒ぎがあったそうです。揚げ物をしているフライパンの油が引火したそうです。揚げ物をする時は目を離すのはやめましょうね。でもこの写真は何事もなかったようなのんびりした雰囲気ですね。

Photo_4 お腹もすいたのでお店を探しながらブラブラ。お寺もあります。


Photo 壁がいい雰囲気。


Photo_5
 お寺の横を入った路地に美味しそうなお店が。


Photo_6 海鮮丼で腹ごしらえ。この後は可愛い食器を買い、美味しい珈琲を飲みながら積もる話を楽しみました。次回は絶対にじゃこを買うぞ!




小さな美術館めぐり・・・日本画

Photo 千駄ヶ谷駅から5分。今話題の国立競技場跡と線路を挟んで反対側にある佐藤美術館。初めて訪れました。この美術館は若い作家達を後援しているそうで、今日観に来た藤井聡子さんもこの美術館の奨学生だったそうです。藤井さんは女子美術大学を卒業、芸大大学院で勉強を重ねたそうです。しっかりした技術と繊細な表現力から生まれた静かなエネルギーが心地よいです。

Photo_2 建物の3階から5階までが展示室になっています。展覧会のテーマはー交差の軌跡ー


Photo_3 3階は院展出品作品を中心に展示。この作品は「映ゆ」 広場で子供たちが楽しそうに乗り回す一輪車の轍にインスパイアされて制作したそうです。色を押さえたモノトーンの画面にきらきらと残された轍が印象的。


Photo_4 「暉轍」 秋色に染まった広場に残る義色に輝く轍が印象的。

4階には作家自身が幼いころから親しんできた書と日本画を組み合わせた作品が展示。短冊に歌をしたため、その歌にあった花や木々を日本画で描いて組み合わせるという作家冥利に尽きる作品が沢山展示されています。


Photo_5 5階には初期の作品。これは旅した時に目にとまった稲田の美しさに思わずスケッチした作品「映翠」 作家は「自然の美しさに優るものはなく、ただその時受けた感動を何とか画布にとどめたい」と語っています。この作品を目にした私は水田のきらめきと豊かな自然の美しさ、たくましさを感じました。

中国ウルムチを旅した時のスケッチをもとにした作品も数点ありました。暑い日差しの中、歩き疲れた作家が足を止めて思わず写生をした作品。大きな木陰の間を走る輝くような道。緑の風が吹きわたって、一瞬にして疲れが飛んでいったそうです。どの作品も画面の奥から光がさし風が吹いてくるような、そんなさわやかなものを感じます。この日は朝からいろいろ用事を片づけてちょっと疲れていたけれど、そんな疲れも飛んで行きました。

6月の歌舞伎

Photo 6月の歌舞伎座は通し狂言「新薄雪物語」が昼夜に分けて上演されます。今月は昼の部を見ることに。


Photo_2 会場入口で友人と待ち合わせ。お互いに写真を撮り合い遊んでいたら早く入ってくださいと係りの方に。席に着いたら1ベルが。


Photo_3 昼の部の最初の演目は「天保遊侠録・てんぽゆうきょうろく」。勝小吉と息子麟太郎(勝海舟)の親子鷹の物語。橋之助が若いころの放蕩生活が仇でいまだ無役の旗本、勝小吉をイキイキと演じています。息子の将来のために役を得るため、まいないを使い役人をもてなそうと苦労する小吉。上司のお気に入りの芸者がなんと若いころに駆け落ちしたけれど、家に連れ戻され一緒になれなかった因縁の八重次。小吉の息子を思う心にほだされ人肌脱ぐことにした八重次。

ところが宴会もたけなわな頃、慣れない接待に小吉の堪忍袋の緒が切れて・・・。役人たちを怒らせてしまいますが,そこへ助け舟。なんと秀才の誉れ高い麟太郎を上様の学友にするために大奥の阿茶の局(実は小吉の姉)が迎えに来ていたのです。幕末前夜の江戸の世相。古いものにしがみついている役人たちと新しい世界を見ようとしている麟太郎のような若者を描いています。橋之助が貫録出てきました。


Photo_4 「新薄雪物語・しんうすゆきものがたり」は陰謀に巻き込まれた若い恋人たちを救うために立ち向かう父親達の姿を縦糸に。刀鍛冶の秘伝をめぐる父子の葛藤が横糸になって織られる錦絵。今日は昼夜での通し。昼の部の一幕目は恋人達の出会いと陰謀の序章が演じられる「花見・はなみ」。満開の桜が咲き誇る、絢爛豪華な京都清水寺が舞台です。

寺へ花見に来た幸崎伊賀守の息女、薄雪姫(梅枝)と園部兵衛の息子佐衛門(錦之助)は姫の腰元(時蔵)と佐衛門の家来,奴妻平(菊五郎)の取りなしで恋仲になります。この時佐衛門は寺に刀鍛冶、来国行の刀を奉納します。この奉納した刀が後に二人を窮地に。若い恋人たちは再会を約束して姫が手紙を佐衛門に。ところが佐衛門はこの手紙をすぐに落としてしまいます。

幸崎伊賀守と園部兵衛の二人を失脚させたいと企んでいる秋月大膳の命令で名刀鍛冶正宗に勘当された息子の団九郎(吉衛門)が奉納された刀にやすりで傷を入れます。この傷が後に謀反の疑いを招くのです。しかもこの秋月は姫の手紙を拾いその中に忍ぶという言葉を見つけます。この忍ぶという字を刀と心にわけ、しかも刀に傷がついているのは姫も佐衛門の共犯と言う無理やりなこじつけが後で出てきます。女性からもらった手紙をすぐに無くす男が悪い。この様子を見ていた来国行が団九郎を見咎めると、秋月大膳(仁左衛門)の手裏剣によって殺され、死体はお堂に隠されます。華やかな花見の場面から殺しの場面へと一気に転換。この後大膳の奴の大群に絡まれた妻平の大活躍。菊五郎は演じていてさぞ気持がいいだろうなと思う華やかな見せ場です。


Photo_5 第二幕「詮議・せんぎ」の舞台は幸崎毛の広間。なんと佐衛門が姫に逢うために忍んできました。この逢引を姫の母に見つかりますが、母は二人の味方になってくれました。そこへ六波羅探題(検察のような役)の執権葛城民部(菊五郎)と主の幸崎伊賀守(幸四郎)と園部兵衛(仁左衛門)と秋月の弟大学がやってきて二人に謀反の疑いがあるので詮議に掛けます。

あらぬ疑いに困惑する薄雪姫(児太郎)と佐衛門。そこへ清水寺の坊主たちが戸板に載せた国行の死体を運びます。その死体を吟味した葛城はこれは手裏剣の名手の仕業、すなわち秋月大膳の陰謀と見破り、父親同士がお互いの子供を預かり詮議したいと言う申し出を受けます。ここも菊五郎の大見得で幕。気持良さそう。これから若い恋人と父親達はどういう運命に・・・。昼の部はここで終演。どんな展開になるのか夜もみたくなります。

Photo_6 拍子木の音が聞こえてきて開幕直前の期待にあふれた客席。


Photo_7 今日は幕間に館内を探索。1階には売店コーナーが充実。横に喫茶室もあります。2階にはギャラリーがあってソファーがあるのでお弁当も楽しめます。立ち飲みのドリンクコーナーでコーヒーを飲んでからうろうろしてみました。2階にはお食事処鳳。3階にはお土産ののれん街とお食事処の吉兆と花籠が。子供の頃に一度だけ広い食事処で幕の内を頂いたことがあります。子ども心に歌舞伎座って面白いところだと感じた記憶が。もちろん昔の建物。

Photo_8 食事の時間は終わったのでシーンとした花籠の前。このドアの奥に大広間があるそうな・・・。


Photo_9 4時前に終演。まだ外は明るい。話し足りないので三越新館で休憩。最近の銀座は外国人の買い物客であふれています。どうやら我々もアジア系外国人だと思われている伏しが・・・?一休みしながら日舞の田中さんから聞いたとっておき歌舞伎よもやま話をひとくさり。

稽古は楽しい

Photo_6 インドに就職して半年。休暇で帰国したOさんを交えてのお稽古。高碕のSさんとOさんのインド学生会議の仲間Eさん。この三人で練習するのは初めて。なんだか新鮮。


Photo
 いい汗をかいてちょっと休憩。2時間楽しくハードに踊りまくりました。


Photo_2 レッスンの後はもちろんティータイム。なんだ! この可愛い顔は・・・?

Photo_4 広島、群馬、埼玉とご当地名産がいろいろ。


Photo_5 また港カフェで会いましょう。




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