« 久しぶりの再会 | トップページ | 南米からの絵ハガキ »

襲名披露公演

Photo 桜満開の4月2日。歌舞伎座では四代目中村鴈治郎襲名公演の初日です。襲名公演というものを初めて見るのでミーハーな私は期待でワクワクしています。夕方4時。昼の部が終わって堪能した顔で会場を後にする方達と、夜の部の開場を待ちながら写真を撮ったり楽しんでいる方達で歌舞伎座前は大賑わい。


Photo_2 上方歌舞伎の坂田藤十郎と扇千景女史の長男、翫雀改め四代目中村鴈治郎です。私は弟の扇雀さんは見たことあるけれど、お兄さんは初めて。実を言うと扇雀改め鴈治郎だと思い込んでいました。今日一緒に見る約束をした友人は昔カルチャーセンターの講師控室でたまたま御一緒になってそれ以来付かず離れずの20年来のいい関係を保っている方。彼女も教える仕事をだいぶセーブして好きなクラスだけ残してヨガを教えています。好奇心が強いのが彼女のパワー。時間の許す限りいろいろ探究しているようです。


Photo_3 第一部は幸四郎主演の「石切梶原」。家宝の刀を売って娘の婚礼費用を工面したい六郎太夫。刀の目利きを梶原に頼むと名刀だと判明。居合わせた大庭景親が買おうと申し出るが、弟の俣野景久に二人の罪人を重ねて切る「二つ胴」で試すべきだと言われる。ところが死罪の罪人は1人しかいない。どうしても金が欲しい六郎太夫は自分の身体を使って試してくれと申し出ます。果たして・・・。


Photo_4 本日の主役翫雀改め四代目中村鴈治郎の襲名を祝う役者総動員のお祝儀口上。今日は西だけでなく東にも花道が出ています。客席に着いた時からここにずらっと並ぶのだなと想像して楽しんでいました。木挽町の芝居小屋前(歌舞伎座のこと)に案内されてきたのは上方歌舞伎の坂田藤十郎と中村鴈治郎。座元や芝居茶屋の亭主,内儀らに出迎えられてこれから襲名公演の始まりと言う設定。そこへ西の花道から男伊達、東の花道から女伊達が登場してにぎにぎしく口上を述べます。

そして場面転換して芝居小屋の中では成駒屋の新・鴈治郎、扇雀、壱太郎(四代目の息子)、虎之助(扇雀の息子)、藤十郎(人間国宝のおじいちゃま)が合い並んでの口上。四代目はなんともいえない不思議な雰囲気。お坊っちゃまがそのまま大きくなっちゃた?それとも上方ではこういうタイプが二枚目?昔のタミル映画の主役もこんな雰囲気だったかも・・・。


Photo_5 御存じ近松の傑作心中物。紙屋治兵衛と遊女小春は心中の約束をしています。小春が茶屋河庄に来ている治兵衛の女房から夫と別れて欲しいと書いた手紙が届きます。河庄の女将が慰めていると見慣れぬ侍が客として現れます。そこへ登場するのが頬かむりをしてこっそり小春に会いに来た治兵衛。中の様子をうかがっていると小春と侍の会話が聞こえます。なんと小春は心中したくないと言っているでは。裏切られたと思い怒った治兵衛は窓の障子を閉めに来た小春めがけて心中に使おうと思っていた脇差で刺そうとします。それを見た侍が逆に治兵衛の両手を桟にくくりつけてしまいます。

ここで家の中から外へ場面が変わるので両手を縛られた治兵衛の後ろ姿を見ながらゆっくり舞台が廻っていくのを眺めます。そこへ通りかかるのが治兵衛の恋敵。縛られた彼を皆で囃していると侍が治兵衛をかばい皆を追い返します。実はこの侍は治兵衛の兄。2人を心配して様子を見に来たのです。小春とは別れると誓った治兵衛門の言葉に安心した兄は小春から心中の誓文を取り上げます。その中に女房からの手紙を見つけて小春のいじらしい心根を知り哀れを覚える兄。

この治兵衛と言う男は上方の和事の典型的な役がらだそうです。きっと私には解らない色気を上方の人は感じるのでしょう。今の私には着物がすぐ肌蹴ちゃう、お坊っちゃんにしか見えないのですが。この二人が何故心中しなければいけないのかこの場面だけでは理解不能。


Photo_6 文殊菩薩の霊地、清涼山にかかる石橋に霊獣、獅子の精が現れて牡丹と戯れます。染五郎と壱太郎、虎之助の息の合った獅子の毛振りが見どころの勇壮な舞台でした。若い二人を染五郎がしっかりつかんで、リードしている様子にこれから歌舞伎を背負っていくたくましさも感じます。


Photo_7 今回の襲名公演のために用意された幕。鴈が飛んでいますね。

« 久しぶりの再会 | トップページ | 南米からの絵ハガキ »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

マチコさーん。今日は、本当に贅沢な夜。今も、あの、菊五郎パパのいなせで、粋なせりふ、ポーズが目に浮かびます。お弁当を食べ、いろいろな話をして、舞台にキャーキャー言うなんて、ほんとうに幸せでした。
こういう日があるから、雨の日、時々曇りの日々でも、やり過ごせるんだなと思いました。
マチコさんの、4月の舞台のブログ読みました。すごく丁寧にわかりやすく書いてあってい、観た、面白かった、好きだだけでなくて、あとあと読み返しても、ありありと舞台の光景が伝わってくるようで、こういうのって大事ですね。
5月の歌舞伎のブログも楽しみです。お姉さんが本を出版されたのですね。
本屋さんに行ったら、当たってみまーす。また、会う日を楽しみに、身体をいい状態にもっていこうと思います。
それから、お話ししたい映画の俳優とか、監督、タイトルの名前、メモっておこう。時間がかかるかかる、緊張したからかしらん?または、別のあの原因かしらん?なんかしらんけど、時間ばっかりかかって、思い出せないので、次回は、メモして、暗記しておこうっと。その涙ぐましい努力。すべては今宵のような素晴らしい夜のために。

K子さん。美味しいお弁当を食べながら、今日の役者はなかなかいいね~なんて会話できるのはまさに贅沢な時間ですね。昨日の演目も面白かったですね。菊五郎の身に付いた芸はやはり大したものですね。渡辺保氏もさすがと評していました。またご一緒しましょうね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1196131/59522749

この記事へのトラックバック一覧です: 襲名披露公演:

« 久しぶりの再会 | トップページ | 南米からの絵ハガキ »

2017年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

プシュパム・メンバーのブログ ↓