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贅沢、歌舞伎見物

4 友人から突然のご招待。一緒に行くはずだった御主人に急用ができたそう。ラッキーな私。先日夜の部を見て今日は昼の部。


Photo 最初の演目は「吉例寿曽我」 絵巻物のような舞台が春を寿ぐようで縁起物だそうです。曽我兄弟の仇討話は江戸の正月に欠かせない芝居だったとか。先日なくなった三津五郎さんの今日は告別式。長男の巳之助は昼の部のこの一幕だけに出演していました。悲しみをこらえて凛々しく誰よりも声が通っていたように見えます。この後青山へ向かったのでしょう。

鎌倉鶴岡八幡様の石段で工藤祐経の家臣が謀反の企みが書かれた巻物をめぐって奪い合い。この石段が後ろへひっくり返る大掛かりな装置。がんどう返しと言うそうです。錦之助が顔が見えなくなるまで立ち尽くしていた姿が凄い。高所恐怖症だったらできないですね。拍子木の音が緊張感をさらに増してまさに音のスポットライト。

いつもお弁当は自分の席で食べていましたが、今日は1階から素早く2階の日本画が飾られているソファの前へ行って食べることに。漆のテーブルで安田靫彦の「神武天皇日向御進発」を眺めながら食べるお弁当もなかなかです。


Photo_2 次の演目は彦山権現誓助兼剱(ひこさんごんげんちかいのすけだち)。菊五郎演じるの百姓ながら剣の達人の六助。情に厚く母親を喜ばせるために仕官したいと言う弾正のために剣の試合に負けてやります。そこへ現れたのは行方不明の甥を探していた恩師の娘で許嫁のお園。六助が引き取り育てていたのがその甥でした。彼女から恩師の死を知り、しかも敵が弾正であると知った六助。敵を討つためにさっそうと出かけていきます。最後のシーンは子役が六助の膝に乗っての大見得。こんな小さな時から大舞台で見得を切れたら役者辞められないでしょう!

最後の演目は美しい常盤津の舞踊。積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)。大雪の降り積もる逢坂の関では、時ならず狂い咲いている薄墨色の小町桜。宗貞(錦之助)は先帝の菩提を弔っています。そこへ三井寺参拝のために訪れた恋人、小野小町(菊之助)が現れて再会します。関守の閑兵衛(幸四郎)は二人の仲を取り持とうとします。その拍子に袂から落ちた割符。そして一羽の鷹が弟安貞の死を告げる血染めの片袖を運んできます。安貞が自分の身代りに殺されたこと。そして閑兵こそ天下をねらう謀叛人、大伴黒主であると悟り小町を逃がします。

閑兵衛は占星術で謀叛の好機到来を知り、野望の祈願成就の護摩木とするために小町桜へ斧を振り上げます。そこへ木の中から墨染と名乗る遊女が現れて閑兵衛を口説き始めます。ここから二人の踊りの掛け合いが始まります。墨染はグラデーションになった墨色の着物を着ていて、まるで足がなく宙に浮いたような浮遊感を漂わせてます。実は墨染は小町桜の精で、人間ではないその存在感がぞくっとする美しさ。

踊り狂ううちにそれぞれの本性を現し、衣裳がその場で変わります。これを「ぶっ返り」と言うそうです。墨染は桜色の衣裳の小町桜に。閑兵衛は大伴黒主の派手な衣裳に。小町桜が二段の台に乗って桜の枝を振り上げ、黒主が斧をかざしての大見得で幕になりました。踊りが美しく、二人の呼吸がぴたっと会う瞬間の小気味いい音が耳に残ります。


Photo_3 気持のいい時間と空間を楽しんで御満悦。

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