« アランゲトラム その四 お疲れ様 | トップページ | 世界一受けたいお稽古 »

吉例顔見世大歌舞伎

Img2_2 今月は松本白鴎の三十三回忌追善公演だそうです。夜の部では幸四郎、吉右衛門の兄弟に染五郎と金太郎が加わっての三世代が一堂に。友人のMさんのお母様は吉右衛門のファンだそうで夜の部のチケットを取ったと聞きました。しかもお家が遠いので歌舞伎座近くのホテルを予約しての親孝行。頑張りました。

Photo_5 夜の部、最初の演目は鈴ケ森。品川宿の近く鈴ケ森は夜になると盗賊と化した雲助のたまり場。そこへ通りかかった菊之助演じる美少年白井権八。大勢の雲助達に襲われますが、バッタバッタとなぎ倒していきます。この場面が痛快。その様子をうかがっていたのが江戸の有名な侠客幡隋院長兵衛。尾上松禄が演じます。権八に感心し江戸での再会を約束します。少年のりりしさと男気があふれる華やかな一場面。しかしこの長兵衛、後に男気あるゆえに風呂場でだまし討ちにあい非業の最期を遂げます。以前、海老蔵演じるこの風呂場でのだまし討ちの演目を見たけれど色気があって綺麗でした。

Photo_6 ご存知、歌舞伎十八番のひとつ勧進帳。義経は強力、家臣たちは山伏に姿を変えて奥州平泉を目指す途中の安宅の関。富樫左衛門の詮議を受けた弁慶は東大寺建立のための勧進の山伏と名乗り、白紙の巻物を勧進帳と偽り朗々と読み上げます。富樫は主君を守るための弁慶の心情に心打たれ、一行の通行を許します。

弁慶を染五郎が演じました。やさ男のイメージがあったので大丈夫?なんて思ったけれど一回りも大きく見え堂々と演じていてびっくり。以前吉右衛門の弁慶を見たことがありますが新旧世代交代を垣間見て、感じ入るものがありますね。吉右衛門の義経が役柄のせいもありますがぱっとしなくて地味。Mさんのお母様がっかりしたのでは?「鬼平犯科帳」のDVDを見てお口直しをしたほうがいいかもしれませんね。

富樫は幸四郎。孫の金太郎君、居ずまい正しく長い舞台の間きちんと正座している健気な姿に感動。じっと座りながらおじいちゃん、おじさん、お父さんの舞台を見ているのですね。これが最高の勉強法かも・・・?そういえばインドでもよくミュージシャンが息子を舞台に連れてきて自分が演奏しているそばに座らせているのを見かけます。父親の背中を見て育つって素敵。

Photo_7 いかにも歌舞伎らしいどんでん返し。大和の寿司屋の主、弥左衛門は旧恩ある平重盛の息子維盛を奉公人弥助として働かせていました。ある日勘当された息子の権太が母親に金の無心に来ます。まんまとせしめたところに父が帰ってきたのであわてて並んでいる寿司桶の一つに隠して姿を消します。帰って来た父は父で道端で行き倒れて死んだ男の首を懐に。なんともシュールな世界。父も首を寿司桶の一つに隠します。娘のお里は弥助と夫婦になることを望んでいます。実は弥助(維盛)にはすでに妻子がいます。この妻子が逃亡の旅の途中で一夜の宿を借りに訪れてここで夫婦親子の再会が。訳を知ったお里は三人を逃がします。それを隙間から伺っていた権太。金と間違えて首の入った桶を手にいずこへか去ります。

翌日源頼朝の家臣梶原景時が現れ維盛の首を差し出せと弥左衛門に命じます。そこへ権太が維盛の首と縛り上げた妻子を突き出します。景時一行が去った後に怒り心頭の弥左衛門が思わず権太を刺してしまいます。

苦しい息の下権太の告白が・・・!なんと首は父親が拾ってきた首で妻子は実は権太の女房と子供だったというわけ。三人は権太が逃がしたという。この倒れたままの告白シーンが最大の見せ場とか。菊五郎演じる権太が大いに観客を沸かせます。えっ!何故なんて細かいことは気にしないおおらかな歌舞伎の世界。今宵も堪能いたしました。






« アランゲトラム その四 お疲れ様 | トップページ | 世界一受けたいお稽古 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1196131/57960218

この記事へのトラックバック一覧です: 吉例顔見世大歌舞伎:

« アランゲトラム その四 お疲れ様 | トップページ | 世界一受けたいお稽古 »

2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最近のトラックバック

無料ブログはココログ

プシュパム・メンバーのブログ ↓