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2014年11月

カンタと刺子

Photo_4  晩秋の午後、ちょっと足を延ばして駒場にある民芸館に出かけてきました。数年前に岩立コレクションの素敵な展示を見て以来、久しぶりに訪れましたが、今回は岩立さんのコレクションの中からカンタ刺繍に的を絞り、日本の刺子と比較できる展示になっています。カンタと言うのはベンガル語で刺すという意味だそうです。使い古しの布を何枚も重ねて母が家族への思いを込めてチクチク縫い上げていく、まさに刺子と同義語。母の思いは万国共通。heart04

Photo_5  入口にポスターが提示されています。この模様のなんと愛らしいこと。よく見ると鋏が刺繍されています。大切な道具なんですね。

Img2インドと日本の細かな気の遠くなるような針仕事ですが、お国柄がこんなにも顕著に表れてほほえましい。

Img_00012 儀式用の布や寒さから大事な人を守るために一針一針根気よく刺されている布の向こうから、刺し手の愛情が伝わってきます。おおらかでカラフルなインドの布も白い部分もすべてびっしりと刺繍が施されています。中には三代にまたがって刺された作品もあるとか・・・。模様のユニークさ、ほのぼのとしたパターンにも信仰心や自然への畏怖が見られます。

凛とした美しさを持つ日本の刺子。藍染の布に白い木綿糸で細かく施された幾何学的なパターンのなんと精緻な事。デザインの巧みさにもびっくりさせられます。子供用の足袋や足首に巻くカバーなど生活にぴったり寄り添っています。。

4 カラフルな色調が楽しい。

6 この作品は白い無地の部分もびっしり刺繍が施されています。

Photo_4 ちなみにこれは私のショールの一部分。1988年に行われた日本とインドの相互共催のインド祭りでカンタ刺繍の実演に来日したベンガルの女性から直接分けてもらったショールです。残念ながら白い部分に刺繍は施されていませんが、大判サイズに可愛い模様が刺繍され若草色のシルクの生地が裏打ちされているのでとても暖か。インドのコンサート会場は寒いので重宝しています。私のお気に入り。

Photo_8 これはびっしりと全面に刺繍が施されている壁掛け用の布です。先日神保町にあるインド雑貨屋さんに行ったら、同じようなものが飾ってあって目が飛び出るくらい高かったのでびっくり。インドでもだんだん細かい刺繍のものが探せなくなっているようです。日本でもインドでも、手仕事は一度なくなると復興するのが難しくなります。正当な評価や保護をしないと担い手がいなくなってしまいます。なんとか守りたいですね。

ピアノと歌のデュオ

Img2 今日はピアノの麻子さんと友人のメゾ・ソプラノシンガー真希さんのデュオリサイタルが汐留の会場で行われました。麻子さんは去年の1月タンゴのコンサート会場で私の友人ソプラノのえりこさんと出会ったのがきかけでインド舞踊を習いに来るようになりました。おかげで音楽家達の苦労や面白い話などいろいろ聞かせてもらっています。舞台の上で何か表現したいと思う気持ちはどの分野でも同じ。インド舞踊を始めてから腰が安定して上半身がしなやかに動けるようになってきたそうです。

えりこさんと新橋駅汐留改札で待ち合わせたら、えりこさんは間違えてゆりかもめの汐留駅まで行ってしまいました。じゃ会場で待ち逢わせましょうということで、汐留界隈をブラブラ歩いていくことに。

第一京浜を浜松町方面に歩いていくと小さなお社が目に。これはさっそくお参りを・・・。

Photo 高層ビルを背景にした日比谷神社。交通の起点第一京浜を見守るかのよう。お参りして、では行って来ます。

歩いていくと突然ヨーロッパの街並みの中に紛れ込んでしまったような。広場があっておしゃれなビルが囲んでいます。誰も歩いていないのでますます不思議な空間が広がっています。確かJRA(中央競馬の発券所)があると聞いていたけれど・・・。ありました。JRAの大きな建物。こんな綺麗な建物に馬券を買いに来るんだと、ちょっとびっくり。もう夕方なのでビルは閉まっています。きっと日中はギャンブル好きな老若男女であふれているのでしょう。

うろうろしていたら見つけました、今夜の会場。ベヒシュタインサロン。えりこさんとも会えて、じゃ始まる前にお茶でもしましょうということに。

Photo_2 この街並にぴったりのカフェを見つけてさっそくお茶を・・・と思ったら中は貸切パーティでした。残念。ふたりで開いているお店を探したら一軒だけ開いていました。外見はおしゃれなカレー屋さん。でも中は普通のココイチバンカレー。帰りは遅くなるし腹ごしらえしようということに。日本のカレーも美味しいです。

Photo_3 サロンコンサートにぴったりな綺麗なホール。初めて聴く麻子さんのピアノが楽しみです。遅れてくるお客様を待って5分押した開演。2人ともアイボリーのドレスで登場。お互いに目を見合わせて口元できゅっと微笑んで始める姿が印象的。真希さんの声もよくとおって綺麗。麻子さんのピアノがしかり支えています。

麻子さんのソロ、情熱的に力強く、時に優しく奏でる音が魅力的。ピアノを愛撫しているかのような、インド舞踊の練習中には見せたことのない表情をしています。

亜麻色の髪の乙女では柔らかな繊細な響きが心に沁み入ります。チャイコフスキーのロシアの農村風景を描いたドゥムカはスラブ民族の血が沸き立つようなエキゾチックなピアノのタッチが印象的でした。

真希さんの歌も素敵。特に夢二の作詞した歌をはじめとした大正ロマンの曲が伸びやかな声にあっていて聴き惚れました。2人とも休憩の後、朱色のドレスにお召し換え。2人の生徒さんだなと思われる小さなお客様も多く、肩の張らない楽しいコンサートでした。

世界一受けたいお稽古

テレビでやっている世界一受けたい授業ではありません。さて「世界一受けたいお稽古」って?

2 演劇界の巨匠ピーター・ブルックと言えばなんと言っても「マハバーラタ」 を思いだします。世界中から選ばれた役者と音楽家が出演したインドの大叙事詩。上演時間も確か8時間くらい。実は私はこの作品を見ていません。80年代後半、バブル真っ最中の日本でペアチケットが4万円から8万円したと思います。私は指をくわえて見に行く友人を見送ったような記憶が・・・。

その前のカルメンの公演ではスチューデント・シート(舞台の上にできた安いシート)に座っていた私の友人が酒場のシーンで登場した役者に抱きかかえられてくるっとまわったというハプニングが強烈な印象で残っています。友達は子どもの頃からアキコカンダにダンスを習っていたのでそれはもう美しいターンを描きました。あまりに自然だったのでハプニングだと気が付いた人のほうが少ない。当時の演劇界のスーパー演出家がピーター・ブルックでした。この「世界一受けたいお稽古」は彼のもとに集まった役者達のワークショップの様子をブルックの息子サイモンが撮ったドキュメンタリーフィルムです。
Img2 この映画は稽古場のカーペットの上に1本のロープを引くところから始まりました。実際にはない想像のロープを役者たちが渡っていく様子がスリリング。演出家は自然をお手本に想像しなさい、集中しなさい、心を分け合いなさいとアドバイス。一見簡単そうだけれど、いろいろなものに束縛されている現代人にはこのシンプルな動きが難しい。

役者達が幾度も試みていくうちに、だんだん自然に帰っていく様子が素晴らしい。参加者の中にモーリス・ベジャールやピナ・バウシュの作品に出演したインドの舞姫シャンタラ・シガリンガッパがいますがさすがの身体能力と感性。インド舞踊ってきちんとやるとやはりすごい能力を開発できるものなんだなと改めて実感。

ブルックの作品に欠かせない俳優・笈田ヨシももちろん参加。味わい深いキャラクターですね。80歳に近いとは思えない瑞々しさを宿しています。子供のような探究心と敬虔な心持が伺えます。ブルックも一見優しいお爺さん風でこんな楽しそうなワークショップには是非参加したいなんて思えてきます。でもきっととてもハードなワークショップだったんでしょうね。Simple is best, simple is hard. ですね。

吉例顔見世大歌舞伎

Img2_2 今月は松本白鴎の三十三回忌追善公演だそうです。夜の部では幸四郎、吉右衛門の兄弟に染五郎と金太郎が加わっての三世代が一堂に。友人のMさんのお母様は吉右衛門のファンだそうで夜の部のチケットを取ったと聞きました。しかもお家が遠いので歌舞伎座近くのホテルを予約しての親孝行。頑張りました。

Photo_5 夜の部、最初の演目は鈴ケ森。品川宿の近く鈴ケ森は夜になると盗賊と化した雲助のたまり場。そこへ通りかかった菊之助演じる美少年白井権八。大勢の雲助達に襲われますが、バッタバッタとなぎ倒していきます。この場面が痛快。その様子をうかがっていたのが江戸の有名な侠客幡隋院長兵衛。尾上松禄が演じます。権八に感心し江戸での再会を約束します。少年のりりしさと男気があふれる華やかな一場面。しかしこの長兵衛、後に男気あるゆえに風呂場でだまし討ちにあい非業の最期を遂げます。以前、海老蔵演じるこの風呂場でのだまし討ちの演目を見たけれど色気があって綺麗でした。

Photo_6 ご存知、歌舞伎十八番のひとつ勧進帳。義経は強力、家臣たちは山伏に姿を変えて奥州平泉を目指す途中の安宅の関。富樫左衛門の詮議を受けた弁慶は東大寺建立のための勧進の山伏と名乗り、白紙の巻物を勧進帳と偽り朗々と読み上げます。富樫は主君を守るための弁慶の心情に心打たれ、一行の通行を許します。

弁慶を染五郎が演じました。やさ男のイメージがあったので大丈夫?なんて思ったけれど一回りも大きく見え堂々と演じていてびっくり。以前吉右衛門の弁慶を見たことがありますが新旧世代交代を垣間見て、感じ入るものがありますね。吉右衛門の義経が役柄のせいもありますがぱっとしなくて地味。Mさんのお母様がっかりしたのでは?「鬼平犯科帳」のDVDを見てお口直しをしたほうがいいかもしれませんね。

富樫は幸四郎。孫の金太郎君、居ずまい正しく長い舞台の間きちんと正座している健気な姿に感動。じっと座りながらおじいちゃん、おじさん、お父さんの舞台を見ているのですね。これが最高の勉強法かも・・・?そういえばインドでもよくミュージシャンが息子を舞台に連れてきて自分が演奏しているそばに座らせているのを見かけます。父親の背中を見て育つって素敵。

Photo_7 いかにも歌舞伎らしいどんでん返し。大和の寿司屋の主、弥左衛門は旧恩ある平重盛の息子維盛を奉公人弥助として働かせていました。ある日勘当された息子の権太が母親に金の無心に来ます。まんまとせしめたところに父が帰ってきたのであわてて並んでいる寿司桶の一つに隠して姿を消します。帰って来た父は父で道端で行き倒れて死んだ男の首を懐に。なんともシュールな世界。父も首を寿司桶の一つに隠します。娘のお里は弥助と夫婦になることを望んでいます。実は弥助(維盛)にはすでに妻子がいます。この妻子が逃亡の旅の途中で一夜の宿を借りに訪れてここで夫婦親子の再会が。訳を知ったお里は三人を逃がします。それを隙間から伺っていた権太。金と間違えて首の入った桶を手にいずこへか去ります。

翌日源頼朝の家臣梶原景時が現れ維盛の首を差し出せと弥左衛門に命じます。そこへ権太が維盛の首と縛り上げた妻子を突き出します。景時一行が去った後に怒り心頭の弥左衛門が思わず権太を刺してしまいます。

苦しい息の下権太の告白が・・・!なんと首は父親が拾ってきた首で妻子は実は権太の女房と子供だったというわけ。三人は権太が逃がしたという。この倒れたままの告白シーンが最大の見せ場とか。菊五郎演じる権太が大いに観客を沸かせます。えっ!何故なんて細かいことは気にしないおおらかな歌舞伎の世界。今宵も堪能いたしました。






アランゲトラム その四 お疲れ様



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 終演後、ホールを出られるお客さま方。皆様にこやかな表情でコンサートを楽しまれた様子。嬉しいですね。

Photo お客様のお見送りと記念撮影。

Photo_2 ダンサーのお友達やご親戚。教室の昔の生徒さん等々沢山の方にいらしていただけました。

Photo_4 私達がお見送りをしている間他のスタッフは舞台の片付け。皆仕事が手早いのであっという間に片付いていました。あいかけん所長とエンジェル達は今日の打ち上げの準備中。

Photo_15 菊イモやピクルスを添えて・・・。

Photo_5 今日の打ち上げは楽屋の隣の会議室。あいかけんのミールスをケイタリング。移動の時間がないので5時には始められます。

Photo_18 今日のあいかけんミールス。スペシャル・ベジ・ビリヤニです。美味しかった!!!

Photo_14 皆車なのでもちろんノン・アルコール。お茶で乾杯。

Photo_21 おいしいご飯に舌鼓。食べているときは皆静かです。

Photo_24 食べたり、撮ったり忙しい。

Photo_25 今日の感想と感謝を記者会見。アランゲトラムを決意した時から今日にいたるまでの道程を思い出して感無量。今宵は自分で自分を大いに褒めてあげましょう。そしていつも支えてくれた仲間にありがとうございました。

アランゲトラム その三 第二部


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 休憩時間にSさんが去年初めて訪れたチェンナイの様子をビデオで流しました。ちょうど今写っているのは朝の練習風景。食べているシーンが多かったので、見ている方達はお腹が空いたかも?

20分の休憩で大急ぎで着替え。前半のターコィズブルーから明るい紫に変身。

Photo_2 第二部最初の曲はナッタナマディナ。チダンバラム寺院の黄金の屋根で踊ったシヴァ神を讃えます。

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Photo_4 2曲目はデヴィ。シヴァ神と目があったミナクシ女神の恥じらいぶりはいかが?

Photo_5 ティラナで弾けて!!!

Photo_7 ベネディクションシュローカ。インド舞踊のエッセンスがここに・・・。

Photo_9 ご挨拶のマンガラム。

Photo_10 皆様に感謝のご挨拶。

Photo_11 花束頂きました。

Photo_12 Sさんに烏山クラスのメンバーから頑張ったねと花束が。Iさんが代表して進呈。

Photo_13 私達が客席に降りて京参加してくださった皆様と記念写真を撮らせていただきました。皆さま、ダンサーにとって初めてのソロデヴュー公演・アランゲトラムを見守ってくださってありがとうございました。Sさんはティラナを踊りながらもっと踊っていたいと思ったそうです。至福の時間でしたね。おめでとう!











アランゲトラム その二 第一部

Photo_19 開場時間になりました。

Photo 最初の曲はプシュパンジャリ。献花と言う意味の曲です。

Photo_2 2曲目はガナパティ・カウットワム。舞台そでから見ていても落ち着いて踊っているのが解ります。

Photo_3 アラリプー。花が開くと言う意味の曲。ダンサー自身を花にたとえています。

Photo_4 ジャティシュワラムはビラハリ。軽快な可愛らしい曲です。

Photo_5 ヴァルナムはバイラヴィ。クリシュナ神へのオマージュ。

Photo  

Photo_2 クリシュナ神への思いを込めてゴーピーが化粧をしています。長い曲なので途中で舞台そでから離れてホールで見ていましたが、落ち着いて昨日注意した部分もちゃんとクリアしていました。

この曲が終わると休憩。第二部はもっと早く進行しそうですね。















アランゲトラム その一 只今開演準備中

11月1日、今日は宇都宮東公民館に併設しているホールでSさんのアランゲトラム。地元紙やAMラジオでも紹介されました。読んだ方や聞いた方が沢山いらしていただけると嬉しいですね。朝から小雨がパラパラと。そういえば2年前のMちゃんのアランゲトラムの朝も降っていました。「雨降って地固まる」rain

まずは舞台作り。1部と2部で照明プランを換えるので吊り物も換えます。fuji

Photo 1部ではサリーを吊るします。バックは黒に。

Photo_2 2分のホリゾンの時は寺院の飾り。幸先よくオーヴも沢山集まってきました。happy01

Photo_3 吊り物終了。あとは祭壇をしつらえて、受付周りの準備にかかります。

Photo_7 ロビーの長い壁面を生かすためにサリーを飾ります。総監督のIさんと助手のOさん。テキパキと作業。

Photo_8 お花も沢山届いて、開演を待つ静寂なひとときが訪れているエントランス。

Photo_9 こちらも観客の訪れを待つ静寂な空間。

Photo_14 舞台裏はこれから場当たり。照明はSさんとWさんの最強コンビ。二人で私が作った照明プランをよく呑み込んでくれたので安心。ナレーションもベテランのKさん。細かな心遣いがあります。音響のKさんは昨日も練習に参加してくれて絶妙な間の取り方ができます。心強いスタッフが支えているのでダンサーも私も大船に乗った気分です。ship

Photo_17 場当たりも皆のおかげでスムーズに進行。

Photo_18 しばしの休憩。今日の楽屋弁当はかんなのマクロビ弁当。全部野菜と豆類でできています。美味しいものを頂いて頑張ろう。受付嬢達はサリーに着替えてそれぞれの持ち場へ。ダンサーもいよいよ身支度を整えて開演を待ちます。

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