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歌舞伎三昧

0022 今月は思いがけず歌舞伎座の朝、昼、夜すべての公演を見ることができたラッキーな月でした。happy01 夏は納涼の意味でちょっと不気味な演目が多いです。今回のこの芝居もまさに不気味。

その名も恐怖時代。怖い芝居です。谷崎潤一郎原作だそうで、だれも信じられない猜疑心と殺りくの血の匂いが満ちた作品。残酷で酒びたりの太守春藤の愛妾お銀の方は家老と深い仲でお家乗っ取りをたくらんでいます。太守との間にできた子供照千代は実は家老の子供。現在妊娠中の正室を毒殺しようと自分に心を寄せている医者をそそのかして毒を手に入れ、揚句殺してしまいます。その毒を屋敷内のどこへでも出入りできる茶坊主を脅して正室に毒を盛ることを承知させます。この脅しも茶坊主の娘をお銀の方の侍女が刀で切りつけそれを父親である茶坊主に見せて脅すという残酷な方法。weep

この次女は城の小姓といい仲です。七之助演じるこの小姓がすごくいい。綺麗で残酷で・・・。明らかに年上の侍女と小姓。と思っていたらなんと、本当にいい仲なのはこの小姓と扇雀演じるお銀の方。ということはこのお銀の方は医者、家老、もちろん殿様、そして自分のためになんでもやってくれるこの侍女をも騙していたわけ。う~ん怖い

そして七之助も綺麗な、涼しい顔をしてひとをバッサリ。彼のことを心底愛して信じている侍女に殿が「お主は太刀の名人と聞くが、ならばここにいる小姓と真剣勝負をせよ」と無理難題を押しつける。もちろん抵抗する侍女に小姓は殿の命令と刃を向ける。何故ーと言いながら帯がほどけて殺されていくシーンが美しい。この侍女役は昼公演で山本勘助の母越路を演じていた萬次郎ですが、味のある役者さんですね。

最後には大団円ならぬ皆殺しの殺戮がおこり、息子照千代まで殺されたお銀の方と小姓が抱き合って相打ち。美しい心中のシーンで終わり。あー怖かった。このお銀の方、下賤な身分から愛妾まで上り詰め、周りのだれをも騙してつかもうとしたものは何?

0032 第二部は絢爛豪華な舞踊劇 「龍虎」。空の王者竜と地の王や虎の戦い。竜王を中村師童、虎王を三津五郎の息子己之助が演じます。大がかりな舞台装置。背景も美しい。何人もの後見が付いて衣抜きも見ごたえあり。

竜は黒い毛。虎は茶色い毛での毛振り。そろったら迫力あるのにこれがなかなか合わない。阿吽の呼吸と言うのでしょうか。これが全体に二人から感じられないのが残念。美しすぎる舞台がかえって酷な気も。ラストはお互いを認め合った王者がそろって天に向かって腕を差し伸べる最高のシーンになるはずなのに・・。

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